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Chut!のデザイナーYのものづくりの舞台裏

ものづくり,映画,下着

Vol.39

改めてドレスイージーブラ

〜後編〜

つづきです。社長にすらマニアックな内容。。。と言われましたが懲りずに書きますw

ドレスイージーブラの開発のインスピレーションとなったもの、は私の経験上ものすごくいっぱいあるけど、本当に大きく影響をうけたのは2つ。

ひとつはイタリアのブラ。イタリアは1,2,3という数字での表記になる。いわゆるSML。もちろんワイヤーが入っていてもいなくても。今でこそ1Cとか2Bとか細分化しているものもあるけど私がイタリアのブラに初めて出会ったころはガチで1,2,3の数字だけだった。
イタリアのブラはきっちりカップにバストを詰め込むとかワイヤーをきちんと合わせるというより、面積はあるけどあまり深さのないカップで下からバストをすくうように被せる。。うまくいえないんだけどバストの下側にワイヤーを引っかけてストラップで引き上げ、バック布を下げて着けてバランスを取る、みたいな。日本のブラにはない着用感。解放的なんだけどゆるゆるじゃないのがすごく衝撃的で大好きになった。
ちなみにイタリア系は今はなきブランドも含めてLA PERLA、MALIZIA、Black Label、Marvel、Cotton Club、RCcresentini、Naoryが好きです(でした)。

そしてもうひとつは惜しくもブランドが終了してしまったWacoal DIAのブラ。Wacoal DIAは大好きでいろんな形を持ってるけど、胸元でチュールが重なったL字ワイヤーのブラがとっても好きだった(今もYueで引き続き展開されてるみたいでよかった。。情報間違ってたらご指摘ください)。
初めて見たとき普段はF70を着けています、と伝えたのにE75を出された。?と思ってたらこれが一番大きいサイズでCカップとEカップのみの展開なんです、と言われた(当時ね。その店舗だけだったのかもしれないけど。。)。これも衝撃だった。全てのサイズを作っていない。でもこの限られたサイズの中に必ず合うものがある。そしてワイヤーイン。普段と違うサイズなのにすごくシルエットは綺麗だしフィットしてるし全く不快じゃない。イタリアの1,2,3とは違うファジーだけど美しくフィットし整えてくれるパターン。

イタリアのもDIAのも共通していたのは前中心が低いまたはL字のワイヤー、深さのないフラットなカップ、決してきつすぎないアンダー。締め付けて安定させるのではなく何箇所かの引っ張る方向のバランスを図ることで着用時の安定感を生み出している。その原理を見出し、素材とパターンの相性も検証しながら何十回も、本当に何十回も試作してドレスイージーブラの原型を作った。

前編で書いたとおり、ドレスイージーブラは1つのサイズ表記で数サイズをカバーできるパターンにする必要があったけれど、私はスライド方式のサイズ設定には疑問があったのでカップもアンダーもスライド方式にはしたくなかった。アンダー65と75を一緒にするのは無理がある。CカップとEカップを一緒にするのはもっと無理がある。なのでアンダーもカップも一緒にしていいのは隣同士のサイズのみ。
アンダーはフックの数を増やせば良いのでそんなに問題はない。問題はカップ。普通は別のサイズとされるものを「どっちのサイズでも大丈夫」とするためにはカップの形状が重要。ここで考え方のベースになったのがこのイタリア系のブラとWacoal DIAだった。

当時は工場のパタンナーさんと二人三脚。もう今は引退してしまった私よりはるかにベテランのパタンナーのSさんは私の指示や要望を全て忠実に落とし込んでくれて、さらにこのダーツはこっちの方向にしたほうが、とかワイヤーはもう一番手(ワイヤーのサイズの数え方は「番手」を使うことが多い)上げたほうが、とかいろいろ提案してくれて本生産に入る本当のぎりぎりまでパターンを追及していた。
なんせこのサイズ表記のブラは世の中にはないのでこれが正解、となる目安や基準となるものがない。このパターンが合っているのかどうかは自分たちで決めるしかない。試作とフィッティングを嫌になるほど繰り返して「私たちの基準」を作っていった。

サイズには細かくこだわらない、でもちゃんと綺麗にフィットしてきちんとワイヤーブラの役割を果たす。カバレッジは浅めだけどエロティックな欲望を掻き立てる露出ではなくて、リラックス感や解放感を体現するための露出。サイズも着用感ももちろんデザインも、既成概念や固定概念を取っ払って新しい価値観で選んでいけるランジェリー。それがドレスイージーブラの本質だと思っている。

は~ほんとに長くなっちゃった。でも改めてこれがドレスイージーブラです。そしてこのフィロソフィーを純粋にパターンに反映させているのがChicのシリーズ。

今季はすご~~~~く美しいストレッチリバーレースを孤高と情熱をイメージしたカラーリングでブラに仕立てました。圧倒的な存在感、美しさ、孤独。今季のテーマのビリー・ホリデイがステージで好んで身に着けていた大きなお花のヘッドドレスを思わせる大きなお花が描かれたレース。身に着けると美しく胸元で咲き乱れます。
しかも今季から肌側はシルク100%。肌触りも含めて着ける人を次のステージへ連れていってくれるようなランジェリーだと思います。

ドレスイージーブラのフィロソフィーと一緒にデザインも楽しんでもらえたら嬉しいです。


前編はこちら»

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